今朝は寒く、たまらずダウンジャケットを着込んだ。
新幹線の席がドアに近かったために足元が冷えて、
大阪に到着すると、いっそう寒く感じた。
会場でご夫婦に声をかけられた。
あら、どこかで見た顔。
先日も名古屋へ参加された熱心な奥様でした。^^
今回はご主人も参加されるということで御挨拶。
濃厚な一日のはじまりだった。
午前中は女性のための骨盤おこし講座、
午後は股割りワークショップ。
股割りWSのテーマは、股関節をコントロールする。
「股関節を意識して動かしましょう!」
しかし、股関節を意識しても、股関節をコントロールできない。
それは、意識の先に股関節がないから。
股関節の深部感覚が鈍くなっていて位置や運動方向がはっきりしない。
ということ。
さらに、股関節を動かすならば、股関節よりも末端の足や体幹・頭部を意識すべき。筋肉でも起始部、停止部といって、筋肉が収縮するとき中心に近い起始部はほとんど動かない方を指す。脚を動かすときは体幹を保持、体幹を動かすときは脚を保持で、どちらも股関節を中心に添えることが大切。
もし、股関節を意識するとすれば位置や運動方向を感じ取っていれば、脚や体幹の動きを調節できるので、股関節を確保する意識ということ。股関節を確保しつつ、その末端を意識するというのが、股関節をコントロールするための意識だといえる。
股関節をコントロールするための四肢と体幹の連動では、胸郭とお腹の位置を細かく練習した。浅背筋と深背筋の作用を確認しながら、体幹をどの位置で保持すればよいのか、自分が今できる最良のポジションを導き出し、それをキープする。体幹を保持して動ける範囲が、自分が股関節をコントロールできる範囲になる。
はじめて参加された方は、はじめて聞くことやはじめてやることばかり、それでも姿勢が安定し、股関節の動きが滑らかになる感覚を体感できていた。常連さんも、深部感覚が高まりつつあるようで、鍼灸師の彼は開脚姿勢が様になってきた。
股割りの開脚前屈は、股関節を確保しつつ、体の末端までの意識をもつ。股関節をコントロールするための意識は、自分を第三者的にみて動きを導くような、意識と無意識の汽水域にある。私たちは精密に体を開発していかないといけないほどに、体と動きが自分の中にあるようで、ない。
それは、鈍く薄れかかったような体と動きの感覚だといえる。感覚は無意識の動きの流れであり、実際の動きは、それを意識に映し出している、いわば裏と表のような関係性がある。このように意識に映し出せるものは様々な工夫からコントロールの精度を高めていけばよいが、意識に映し出せないものは開発するくらいの精密さが必要。
股割りは、いたってシンプルな動作。股関節をコントロールできればできる、股関節をコントロールできなければできない。あれこれ考えても、できることはできる、できないことはできない。考えが正しければ股関節をコントロールできるはず。私にとっては、運動理論を複雑に考えすぎている自分から、その複雑にしてしまっている余分な思考を削ぎ落として、もっとシンプルに考えれるようにするためのよいトレーニングになっている。
ワークショップ終了後は、参加者の方たちとおしゃれなカフェで懇親会♪
野球、サッカー、マラソン、テニス、バトミントン、武道、武術など、体を開発し動きをコントロールしていくためのトレーニングをしていくと、その様々な動きが気になりはじめる。その視点や動きの捉えどころは、その人の股割りなど「基本動作の質」が感覚として表現になっているところがある。だから、股割りで汗をかいた後の皆さんの話がとても楽しいのだ。