名古屋・構造動作研究会

名古屋「構造動作研究会」のレポート

名古屋「構造動作研究会」は、臨床におけるリハビリをより質の高いものにしていくことを目的とした会です。臨床で疑問に思ったこと、悩んでいること、症例など、を共有し皆で発展していけたらと思います。また、リハビリは組織学、神経学、力学の多方面からのアプローチが必要だと考えています。姿勢制御研究、構造・素材の力学研究などの専門で協力してくださる先生ご連絡いただけましたら幸いです。

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4月から始まった名古屋・構造動作研究会は2016年の最終会だった。

リハビリの目標設定として、

  1. とりあえず代償してでも自分一人で動くことができるようになる(大怪我をした場合など)
  2. 本来あるべき状態への回復

の大まかに2つ。

構造動作研究会では、A本来あるべき状態への回復 、についてリハビリの質を高めたいと考えている。

今回は、歩行がテーマでいわゆる運動学の基準になる「歩行」を分解、解剖した。

  • 歩行、しゃがむ、基本動作の機能回復(中村考宏)
  • 歩行時に作用する筋骨格系の解剖学的特徴(山口計郎)

深部感覚

運動学「歩行メカニズム」

運動学の「歩行」というのは極めて複雑なメカニズムを理解しなければならない。

深部感覚

歩行周期は立脚相と遊脚相に分けられ、各相はいくつかの期に分けられる。立脚相は地面に着いている側の脚で、「踵接地-足底接地-立脚中期-踵離地-足指離地」の要素から成る。

深部感覚

▲基礎運動学(医歯薬出版株式会社)著中村隆一・斎藤宏

深部感覚の歩行メカニズム

構造動作研究会では、体の真下に足底接地する歩行を推奨している。上半身が運動方向へ移動して、それを脚が支持する、という連続が歩行ということになる。

深部感覚
▲趾からカラダが変わる(日貿出版社) 著中村考宏

体の真下に足底接地するのは、衝撃になる圧ををダイレクトに分散するため。運動学の「踵接地-足底接地-立脚中期-踵離地-足指離地」という歩行モデルでは、衝撃が大きいく圧を分散できない。


深部感覚
▲趾からカラダが変わる(日貿出版社) 著中村考宏

体の真下に足底接地することで衝撃を緩和するとともに地面から力を受けやすいことが利点になる。歩行において重心移動を円滑に行うことは、快適な動作を獲得する上で重要である。

しかし、運動学の歩行モデルから体の真下に足底接地する歩行に切り替えるためには歩行訓練だけでは難しい。それは、体の真下に足底接地するための下肢骨の支持性の獲得と地面の状況をモニタリングするための深部感覚(固有感覚)を敏感にしなければならないからである。

これらの条件をクリアして、上半身が先導する歩行の自然発生を待つ。上半身が先導する歩行感覚がわかるようになったら、足底接地を精密にしていく。

四つんばい位

まず、やらなければいけないことは四つ這い位を覚えること。下位腰椎部、仙骨部の運動自由度を取りもどすことが最難関。四肢骨の支持性を最大限に活用し姿勢保持のための筋肉の調節を最小限にすることがポイント。

深部感覚

フル・スクワット

つづいては、しゃがむ動作における重心移動を円滑にする。これまでに動かしていなかった足関節の可動方向を丁寧に探り動きをつくっていく。スクワットは、腕で重心をコントロールして支持基底面内の重心線が中心近くを維持する。

深部感覚


しゃがむ動作は、衝撃を緩和するための脚を獲得するためにも大切な基本動作である。怪我が多い人というのは、フル・スクワットが苦手な傾向にある。

深部感覚

牧神の蹄(ぼくしんのひづめ)

今回も牧神の蹄が大活躍だった!
春から全9回に渡って構造動作研究会を進めてきて復習してみることで新たに発見することが多かった。深部感覚(固有感覚)を活性化するためのリハビリというのが、思ったよりも情報が少なく、取り組んでいる医療機関が少ないので、今後もさらに研究を進めていきたいと思います。来年の構造動作研究会の詳細につきましては、テーマや課題を検討し、先生方と日程を調整したいと考えています。今後ともよろしくお願い致します。

 

 

 

 

続きを読む≫ 2016/12/12 10:46:12

2016/11/13名古屋・構造動作研究会

深部感覚

今回のテーマは頭部の筋。浅頭筋はは表情と照らし合わせて実習。表情筋の実習の前に骨格の位置を整えてから望む。女性にとって顔層筋は関心事だから準備に余念がない。

頭部の固有感覚、脊柱の機能回復

深部感覚

骨格位置を整えるときのポイントは、骨格が安定していること、骨格が強いこと、直ちに次の動作へ移ることができる骨格位置であること。さらに、念には念を支持基底面内の重心線が中心にちかいこと。

まずは、重心と重心線、接触面と支持基底面について細かくチェック。つづいて、四肢と体幹の支持性をチェックする。

深部感覚

より安定する骨格ポジションの確認を行ったのち、顔層筋のアプローチにもっとも適したポジションについて検討する。表情筋や咀嚼筋の緊張は円滑な動作の妨げになる。顎をリラックスするだけでは抜けない根深い緊張を探り当てパフォーマンスを向上させる。

顔面部に起始付着する筋骨格系の解剖学的特徴

深部感覚

筋肉をそれぞれ確認し表情をつくりながら自習する。

前頭筋、後頭筋、眼輪筋、皺眉筋、鼻筋、大頬骨筋、笑筋、口角下制筋、小頬骨筋、上唇挙筋、口輪筋、口角挙筋、下唇下制筋、おとがい筋、内外側翼突筋など。

表情筋

深部感覚
▲目でみる人体解剖学(廣川書店)著 齋藤基一郎 王昌立

表情筋は顔または頭の皮膚の中へ拡散する。これらの筋肉が収縮すると皮膚に変幻自在の変化を及ぼす。これはシワや皮膚の溝になって表情、顔つきをつくる。

深部感覚
▲人体解剖学(南山堂)著 藤田恒太郎

ハゲ頭と後頭前頭筋

ちょっと、気になったのがハゲのこと。後頭筋と前頭筋がおでこから頭の天辺、後頭部へと拡散している。ハゲても側頭部から後頭部は残りやすいが、後頭前頭筋が頭部を縦断するラインがハゲやすいこと。どうも筋肉の関連性からみてみると後頭前頭筋がやばそうだ。他の影響でこの筋肉が動いてないことがある。まあ、ハゲの原因はいろいろありそうだが、私も年齢的に気を付けた方がいいかも。

深部感覚

▲日本人体解剖学第一巻(南山堂)著 金子丑之助

顔面深層リラックスで円滑な動作へ骨格チューング

とはいえ、頭部の筋、表情筋も起始停止部があるわけで、骨格ポジションが整っていなければ筋肉をゆるめたとしても、また同じように硬くなる、緊張する、エンドレス状態だ。動作を円滑にするプラスアルファ、ハゲ予防で俄然やるきがでてきた(笑

顔面深層リラックスで円滑な動作へ骨格チューング準備完了!

 

 

続きを読む≫ 2016/11/14 12:32:14

10/9名古屋・構造動作研究会のテーマは頚部前面に付着する骨格筋の解剖学的特徴と頚部・頭部の深部感覚(固有感覚)UP、脊柱の機能回復。

深部感覚

スライドで頚部に付着する骨格筋の解説を聞きながら特徴を確認。
広頸筋、胸鎖乳突筋、顎二腹筋、茎突舌骨筋、顎舌骨筋、おとがい舌骨筋、胸骨舌骨筋、胸骨甲状筋、甲状舌骨筋、肩甲舌骨筋、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋、前頭直筋、頚長筋、頭長筋、咬筋、側頭筋、内側・外側翼突筋

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

臨床で頚部前面の触察の際に注意すべきは頚神経叢、腕神経叢、総頸動脈、鎖骨下動静脈、外頸動脈、内頸静脈。

深部感覚
▲分冊解剖学アトラス 越智淳三=訳

舌骨を指標に前頚筋、椎前筋を確認する。椎前筋は甲状軟骨、気管をよけて神経叢、動静脈に注意すること。

深部感覚
▲分冊解剖学アトラス 越智淳三=訳

舌筋は舌外筋と舌内筋からなる。舌は咀嚼や吸飲を助け味覚や触覚のための感覚器をもち、言語構成に役立っている。

深部感覚
▲分冊解剖学アトラス 越智淳三=訳

顎関節は咀嚼器だといえる。摂取した食物を歯で咬み、粉砕する。これにより消化を助け、栄養をとることができる。咀嚼や話すときの顎関節は回転運動と滑走運動が起こる。睡眠中など受動的に口を開けるときには滑走運動が起こらない。

深部感覚

前頚筋、椎前筋のアプローチ

頚部前面の状態は、顔面神経麻痺、三叉神経痛、眼瞼下垂、頭痛、耳鳴り、顎関節痛、噛みあわせのズレ、眼精疲労、寝違い、五十肩、バランス感覚の低下など様々な症状に影響がある。

筋肉をゆるめることも関節の可動を解放することは一時的に効果的だが、深部感覚の回復がおこなわれてないばかりに治らずに症状を複雑にしているケースが少なくない。

深部感覚の回復には機能的肢位をとることが重要になる。「骨支持による強さ」「安定」「骨格筋の協調による円滑な関節運動」この3つのポイントを確実に備えたポジションでリハビリを進めることが大切。

パフォーマンスアップを狙ってトレーニングする場合は、単に筋肉や関節に柔軟性を与えるアプローチでは動作の質が向上しない。動作における深部感覚(固有感覚)を高める必要がある。

頭部、頚部、顎関節のアプローチは、特殊感覚、平衡感覚、深部感覚へのアプローチだといえる。スポーツ動作において備えておきたい基本的なバランス感覚だ。この感覚がうすいまま不安定な環境でバランストレーニングをしている様子をみかけるが、これではバランス感覚を養うというより不安定な状況でも頑張れる筋トレをしているようだ。骨格筋は骨、関節の位置を調整する役割なのに、バランス筋トレをしてしまうと故障の原因ばかりでなくパフォーマンスを低下させる原因になりかねないので注意が必要だ。

次回は顔面部に付着する骨格筋の解剖学的特徴を確認しながら実習をします。

 

 

続きを読む≫ 2016/10/11 00:12:11

9/11名古屋「構造動作研究会」のテーマは「くび・頸椎」でした。

姿勢を保持するには四肢・体幹の深部感覚(固有感覚系)、前庭迷路系、視覚系からの情報の中枢統合が必要です。γループ(ガンマループ)、緊張性頸反射の仕組みを確認し、頚部後面に付着する筋肉の解剖学的特徴とあわせてリハビリトレーニング実習を行いました。

姿勢保持には種々の調整機構が関与します。アスリートに限らず、日常生活においてつまづいたときに転ばないように姿勢を立て直す反射をはじめ、高いパフォーマンスのためだけではなく身を守るためにも質の高い姿勢反射を備えておくことが大切です。

姿勢保持において重い頭の扱いがポイントになります。たとえば、緊張性頸反射の受容器は頚部の関節や靭帯にあります。頚部は頭を支えるのにも、受容器としても機能状況を良好にしておくことが大切です。しかし、頭痛、めまい、寝違い、むくみ、凝りなど頚部に症状や違和感をうったえる方が多く頚部の状況が良好とはいえません。質の高い姿勢反射を備えておくためにも、快適に日常生活を送るためにも、頚部の質の高いリハビリトレーニングを目指したいと思います。

深部感覚

脊柱の形状を見ながら生理的湾曲について検討しました。そして、第1頸椎(環椎)、第2頸椎(軸椎)、第7頸椎(隆椎)の特徴、および第6頸椎と第7頸椎の鑑別方法、運動方向など細かく頸椎を探りました。

深部感覚
▲日本人体解剖学第一巻(南山堂)著 金子丑之助

頚部後面に付着する骨格筋の解剖学的特徴はスライドを見ながら運動解剖学へと発展させました。

胸鎖乳突筋、僧帽筋、菱形筋、上下後鋸筋、頭板状筋、頚板状筋、腸肋筋、最長筋、多裂筋、頭半棘筋、頚半棘筋、後頭下筋群など。

深部感覚

頚部後面に付着する筋肉で、まずは機能回復をしたい頭板状筋と頭半棘筋。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

頭板状筋と頭半棘筋はボリュームのある筋肉で頚部後面を埋めている。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

表層の筋肉に続いて後頭下筋群、多裂筋のリハビリトレーニングへとすすめる。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

リハビリは深層筋をゆるめて終了ではなく、深部感覚(固有感覚)を取りもどして完了です。

 

 

 

続きを読む≫ 2016/09/12 14:34:12

8月14日(日) 構造動作研究会は『肩』。肩のリハビリ、滑らかな肩の運動をおこなうための基本的な構造、仕組みを勉強しました。

第1部:肩甲帯の固有感覚、脊柱の機能回復(中村考宏)

はじまりは、深部感覚(固有感覚)とはどのような感覚なのか、その歴史的な背景から実際の臨床での必要性について整理をしました。

深部感覚

一般に肩関節とは上腕肩甲関節のイメージ。
肩を構成する関節には上腕肩甲関節、肩鎖関節、胸鎖関節、肋椎関節がある。

深部感覚
▲Shoulder Pain Edition2 Rene Cailliet 著/荻島秀男 訳

上肢と体幹を接続する胸鎖関節は鎖骨がクランク状に可動する。

深部感覚
▲Shoulder Pain Edition2 Rene Cailliet 著/荻島秀男 訳

鎖骨へ作用する筋は胸鎖乳突筋、僧帽筋、三角筋、鎖骨下筋、大胸筋。

第2部:上腕骨、肩甲骨、鎖骨に起始付着する筋骨格系の解剖学的特徴(山口計郎)

深部感覚

僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋、棘上筋、棘下筋、小円筋、大円筋、広背筋、胸鎖乳突筋、大胸筋、小胸筋、鎖骨下筋、肩甲下筋、前鋸筋、三角筋、上腕二頭筋、上腕筋、烏口腕筋、上腕三頭筋の特徴をスライドをみながら確認。

ポイント

今回のポイントはヒトと四足動物の特徴に違い、上肢の支持性でした。上肢の位置によって筋線維の走行が変わり、骨格筋の収縮を発揮しやすいポジションがある。上肢は体幹の前面で胸鎖関節(骨性)の接続、後面で菱形筋と頸椎・胸椎の付着(筋性)で支持されている。『肩』を上腕肩甲関節という局部でみるのではなく、体幹と上肢、しいてはヒトの動きとしてみることが大切。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

三角筋は肩甲上腕関節を覆うボリュームのある筋肉。
前部線維、中部線維、後部線維、それぞれを偏りなく作用させるためにはどのポジションがよいのか?

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

小胸筋は大胸筋の深層筋。
この筋の下を腕神経叢、腋窩静脈が走行する。
肩周辺の臨床症状に重要なポイント。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

肩甲骨は小菱形筋と大菱形筋、菱形筋の上に膝蓋骨のように乗っている。
さまざまな動作で肩甲骨の重要性を説かれている。
果たして肩甲骨を意識して動作に支障はないのだろうか?

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

前鋸筋は肩甲骨に付着し胸郭の側面を大きく覆っている。
動作において肩甲骨を安定するのに重要な筋肉。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

体幹と上肢のつながりを円滑にする

肩のリハビリ、滑らかな肩の運動をおこなうためには、体幹と上肢のつながりを円滑にする必要があります。まずは上腕と胸郭の位置関係を整えることが大切です。
『肩』の滑らかな動きを可能にするために個々の筋肉の特徴を知る。
ヒトと犬など4足動物の肩甲骨の位置には違いがあった。
ヒトの肩甲挙筋はどのポジションで作用しやすいのか?

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

上腕と胸郭の位置を整えるには、深部感覚リハビリトレーニングの深呼吸、広背筋の活性化がよいでしょう。さらに、上肢と体幹の捻じれをとって肩周りを円滑にするのに四つん這いのホポーズなど、「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)を参考にしてください。

次回は、頸椎です。

 

 

続きを読む≫ 2016/08/19 11:29:19

7/1に新刊「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)が刊行されてからというもの、益々、深部感覚(固有感覚)についての興味が深まっている。

本日の構造動作研究会も固有感覚(プロプリオセプション)は欠かせない。

  • 下肢と体幹の固有感覚、股関節の機能回復(中村考宏)
  • 恥骨、坐骨、小転子に起始付着する筋骨格系の解剖学的特徴(山口計郎)

今回は深部感覚(固有感覚)とイギリスの生理学者サー・チャールズ・スコット・シェリントンに関する資料を用意したが、私の講義時間のほとんどをこれに費やした。
深部感覚(固有感覚)を高めるためのアプローチでは、入力(手ごたえ:触圧覚、重量覚、抵抗覚etc)−統合−出力(身体が軽くなるetcプラス変化の確認)の手順を重ねることで感覚を厚く、濃くしていく。
手ごたえは、物体の硬さ、粘さ、弾性、変形性および可塑性等の内部的属性を知る感覚。骨の強度や安定性を感知する感度を高めることで深部感覚(固有感覚)のアプローチがすすめやすくなる。
深部感覚(固有感覚)リハビリトレーニングでは、解剖学的肢位の基準を用いない。機能的肢位という骨格構造における強度と安定を備えた肢位を基準として採用している。

骨盤の力学的なアーチ構造

深部感覚
▲骨梁の図出典「基礎運動学 中村隆一」、出典:Grant’s METHOD of ANATOMY

大腿骨は長軸方向に圧縮の力がかかり強度と安定を備えた位置で手ごたえを得る。骨盤は左右股関節からアーチ構造を備えた位置で手ごたえを得る。この骨盤位置は、「骨盤おこし」の骨盤立位ポジションになる。骨盤後傾ポジションではアーチ構造を失い力学的に弱く不安定になる。

骨盤の運動軸

深部感覚
▲ 出典:Grant’s METHOD of ANATOMY

骨盤の運動軸は「第2仙椎」において仙腸関節、靭帯装置など機能を十分に発揮する。ただし、解剖学的肢位を基準「上前腸骨棘−恥骨」が垂直位置では骨盤が後傾して運動軸を「第2仙椎」におくことができない。

骨盤の強度と安定

深部感覚
▲イラスト:中村考宏

骨格を強度と安定を備えた位置で深部感覚(固有感覚)を高めることにより、余分な筋肉の作用が減るために身体が軽く感じられる。また、骨格筋の起始停止部が整い筋肉の収縮率を上げるリハビリトレーニングがすすめやすい。

下肢跳躍筋の収縮率をアップさせるための運動解剖学

外旋六筋:
内外の閉鎖孔を覆う閉鎖筋の位置関係、梨状筋と坐骨神経の位置関係、強力な外旋トルクを生む大腿方形筋をチェック。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

内転筋群:
大腿骨後面の筋の付着点(大内転筋、長内転筋、内側広筋、大腿二頭筋短頭、大臀筋、外側広筋)、大腿深動脈の走行、大内転筋の作用をチェック。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

ハムストリングス:
腓骨頭へ付着する大腿二頭筋の筋線維、坐骨結節の付着部、半腱様筋と半膜様筋の特徴をチェック。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

深部感覚(固有感覚)をキャッチできる人、できない人

深部感覚(固有感覚)をキャッチできる人は心地よい変化をだし、キャッチできない人は変化を出せないで首を傾げている。深部感覚(固有感覚)は自らの動きで生じた内部の刺激を感知し感覚にしなければならない。変化を出せない人は末端の手足の機能が十分でない傾向にある。手足の機能を回復し「手ごたえ」の感度を高めることで感覚を認識し知覚に変換しやすくなることが多い。

次回は肩関節周辺の解剖学的特徴と機能回復についてです。

講座日程≫≫
「深部感覚」から身体がよみがえる!

重力を正しく受けるリハビリ・トレーニング(晶文社)≫≫


深部感覚
▲構造動作トレーニング三部作完成!(骨盤おこし、動トレ、深部感覚)

 

 

続きを読む≫ 2016/07/11 10:21:11

6/5は名古屋「構造動作研究会」で股関節の機能回復のための運動解剖学、神経学、力学から臨床への応用について検討、および学んだ。

 

前半は、下肢と体幹の連動、股関節の機能回復について検討した。
まずは体性感覚系の分類を確認し固有感覚というものが、どのような感覚なのか、その重要性を再確認した。

 

つづいて、骨支持の基準を検討。
「骨の強度、基底面積を広く、安定」の大原則を元に骨格ポジションをセットする。

 

運動解剖学。
ハムストリングス、腹直筋、内転筋群が運動の中でどのように作用すべきか検討した。
股関節運動を主軸に起始、停止部を整え、テンションを保つ筋、収縮をして力を発揮する筋、器官を保護する筋など、個々の筋肉が特徴に応じた作用をしコーディネートすること。

 

スライドの途中でタイムアップ...。

深部感覚

後半は、恥骨、坐骨、小転子に起始付着する筋骨格系の解剖学的特徴について山口先生に解説して頂いた。

深部感覚

な、な、な、なんと、
こちらもスライド半分を残してタイムアップ....。

 

本日は、どうしたことか?

 

ひとたび意見が出ると、そのまま脱線というか、考察が広がった。
こんな感じの積極的な学びは最高だった!

深部感覚

内転筋群は、名前の通り内転作用だと思い込んでいる人が多い。
しかし、その他に、足の位置によって屈曲、外旋にも作用する。
内転筋群は、絞めることに力を入れすぎていると股関節の動きを制限するばかりか、体のコントロールを鈍らせる。
足というものがどこから動き、どのように作用すべきか検討した。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

筋の起始・停止、筋線維の走行を見ていると、
ヒトの体の中に4足動物の名残がうかがえる。
最近は、そのようなことを想像しながら解剖学を
学ぶことができるようになったので楽しい。

 

股関節を滑らかに動かすためには臀筋と大腿四頭筋の
筋線維の走行を整えるのがポイント!

 

後は、ヒミツ。^^

深部感覚

【動画】6/5録画・ツイキャスライブ≫≫
【動画】録画まとめ≫≫
名古屋「構造動作研究会」≫≫

 

 

続きを読む≫ 2016/06/06 11:03:06

ゴールデンウィーク最終日は名古屋・構造動作研究会で手の機能解剖学を勉強しました。おかげでパソコンのキーボードを打つ指が滑らか、滑らか。^^

深部感覚

前半は接触の考え方と手の機能回復について理解を深めました。
効率よく力が伝わる接触は、手と物が広い面積で必要にして十分な「圧・力」であること。
「圧・力」は強すぎても弱すぎても不十分。
動くときは必要にして十分な「摩擦力」が必要。

バットやラケットの扱いで手にマメができる場合は摩擦力が大きすぎる。
そのため効率よく力が伝わっていないといえる。
手の機能、動作を見直すことが必要。

深部感覚

後半は手の構造、仕組みの理解を深めた。

腕橈骨筋、長・短橈側手根伸筋、回外筋、肘筋、尺側手根伸筋、総指伸筋、小指伸筋、示指伸筋、長母指伸筋、短母指伸筋、長母指外転筋、円回内筋、橈側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋、深指屈筋、長母指屈筋、方形回内筋、背側骨間筋、掌側骨間筋、虫様筋、短母指外転筋、短母指屈筋、母指内転筋、母指対立筋、小指外転筋、短小指屈筋、小指対立筋を一通り付着、走行、特徴を確認した。

深部感覚

さらに対立運動が可能になるための深指屈筋の特徴、第5-4中手骨と手根骨から成る関節の特徴、指の伸展・屈曲における背側骨間筋と虫様筋とウイングリガメントの構造と仕組みの理解に時間を費やした。

筋触察では腕橈骨筋と長橈側手根伸筋の区別、回外筋と円回内筋の位置を把握するために筋肉をよけて橈骨と尺骨を確認した。

手の筋肉は、細かく数が多いために時間を費やしたが、ヒトやモノと手を接触をするさいの立体的な構造が手に染み込んだようだ。

本日のポイントを簡単にまとめると安易に突指だと思って放置すると股関節の動きに制限をかけるほど影響する。ヒトの手は精密機械のようであり、またブルドーザーのような強力なパワーを伝える重機のような構造と仕組みを兼ね備えている。しかし、ひとたび歯車を掛け違えれば、その強力なパワーはわが身にダメージや負担として流れを変えてしまう。指は大事にしましょう!

とても専門的な勉強会ではあるが、わかりやすく、たのしく、学ぶことができました。次回は恥骨、坐骨、小転子に付着する筋肉の特徴を踏まえて動きを学びます。そうそう、ツイキャスライブ配信をしてみました。

【動画】ツイキャスとライブ録画「オープニング、エンディング」≫≫
【動画】動画まとめ「オープニング、エンディング」≫≫

 

 

続きを読む≫ 2016/05/08 22:40:08

第1回目は足を勉強しました。

  • 重力を無理なく受けるための接地の考え方と足の機能回復(中村考宏)
  • 下腿に起始付着する筋骨格系の解剖学的特徴(山口計郎)

深部感覚

前脛骨筋から長趾伸筋、第三腓骨筋、長趾伸筋、長腓骨筋、短腓骨筋、下腿三頭筋(腓腹筋・ひらめ筋)、足底筋、膝窩筋、長趾屈筋、長母趾屈筋、後脛骨筋、母趾外転筋、母趾内転筋の走行や位置関係を見ていく。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

下腿に付着する骨格筋の解剖学的特徴を踏まえて、足根骨のモビリゼーションを検討する。足根骨のモビリゼーションは固有感覚受容器の活性化を促し、下腿筋群の調整に抜群の効果をもたらす。

第1中足骨と第1楔状骨の関節、距骨と踵骨の関節、リスフラン関節の動きを探りながら感覚と骨格筋の緊張の変化をみる。

そして、足のアーチ構造に大きく影響する母趾外転筋の収縮率が高まることで接地の重要性を実感することができた。

また、足関節の背屈運動の方向を探る。内外反の捻じれの癖を伴って足関節の背屈する人が多い。

≪足関節の背屈タイプ≫
1、前脛骨筋+長母趾伸筋タイプ
2、前脛骨筋+長趾伸筋タイプ
3、前脛骨筋+長腓骨筋タイプ

外反母趾、足首の硬さ、捻挫癖を改善するための秘策は、第三腓骨筋の収縮率を高めること。さらにクラシックバレエでみられる鎌足は、長趾屈筋の収縮率を高める。ただし、ヒトの足の構造は母趾が優位になっている。長趾屈筋のつもりが長母趾屈筋の収縮に偏りがち。ポイントは長趾屈筋が最大限に収縮する条件を整えて行う。

私は重力を無理なく受けるための接地がしたい。そのためには足と地面の良好な関係を築くのが先決。さらに、足の機能回復を深めていきたいと思います。

深部感覚

久しぶりに山口先生とパシャリ。
今回は骨格筋の筋線維の方向や長さ、特徴を解説いただいた。
さすが、筋解剖学のお化けぶりに皆大満足!

 

次回は、「手部、前腕に起始付着する筋骨格系の解剖学的特徴」です。
私は手の接触に関心がある。
手と物、手と人との接触について、さらに深めていきたいと思う。

深部感覚

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続きを読む≫ 2016/04/11 12:42:11

 
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