骨盤の力学的機能解剖学

骨盤のアーチ構造に深部感覚(固有感覚)を入力し外旋・内転筋群の収縮率を高める

7/1に新刊「深部感覚」から身体がよみがえる!(晶文社)が刊行されてからというもの、益々、深部感覚(固有感覚)についての興味が深まっている。

本日の構造動作研究会も固有感覚(プロプリオセプション)は欠かせない。

  • 下肢と体幹の固有感覚、股関節の機能回復(中村考宏)
  • 恥骨、坐骨、小転子に起始付着する筋骨格系の解剖学的特徴(山口計郎)

今回は深部感覚(固有感覚)とイギリスの生理学者サー・チャールズ・スコット・シェリントンに関する資料を用意したが、私の講義時間のほとんどをこれに費やした。
深部感覚(固有感覚)を高めるためのアプローチでは、入力(手ごたえ:触圧覚、重量覚、抵抗覚etc)−統合−出力(身体が軽くなるetcプラス変化の確認)の手順を重ねることで感覚を厚く、濃くしていく。
手ごたえは、物体の硬さ、粘さ、弾性、変形性および可塑性等の内部的属性を知る感覚。骨の強度や安定性を感知する感度を高めることで深部感覚(固有感覚)のアプローチがすすめやすくなる。
深部感覚(固有感覚)リハビリトレーニングでは、解剖学的肢位の基準を用いない。機能的肢位という骨格構造における強度と安定を備えた肢位を基準として採用している。

骨盤の力学的なアーチ構造

深部感覚
▲骨梁の図出典「基礎運動学 中村隆一」、出典:Grant’s METHOD of ANATOMY

大腿骨は長軸方向に圧縮の力がかかり強度と安定を備えた位置で手ごたえを得る。骨盤は左右股関節からアーチ構造を備えた位置で手ごたえを得る。この骨盤位置は、「骨盤おこし」の骨盤立位ポジションになる。骨盤後傾ポジションではアーチ構造を失い力学的に弱く不安定になる。

骨盤の運動軸

深部感覚
▲ 出典:Grant’s METHOD of ANATOMY

骨盤の運動軸は「第2仙椎」において仙腸関節、靭帯装置など機能を十分に発揮する。ただし、解剖学的肢位を基準「上前腸骨棘−恥骨」が垂直位置では骨盤が後傾して運動軸を「第2仙椎」におくことができない。

骨盤の強度と安定

深部感覚
▲イラスト:中村考宏

骨格を強度と安定を備えた位置で深部感覚(固有感覚)を高めることにより、余分な筋肉の作用が減るために身体が軽く感じられる。また、骨格筋の起始停止部が整い筋肉の収縮率を上げるリハビリトレーニングがすすめやすい。

下肢跳躍筋の収縮率をアップさせるための運動解剖学

外旋六筋:
内外の閉鎖孔を覆う閉鎖筋の位置関係、梨状筋と坐骨神経の位置関係、強力な外旋トルクを生む大腿方形筋をチェック。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

内転筋群:
大腿骨後面の筋の付着点(大内転筋、長内転筋、内側広筋、大腿二頭筋短頭、大臀筋、外側広筋)、大腿深動脈の走行、大内転筋の作用をチェック。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

ハムストリングス:
腓骨頭へ付着する大腿二頭筋の筋線維、坐骨結節の付着部、半腱様筋と半膜様筋の特徴をチェック。

深部感覚
▲骨格筋の形と触察法(大峰閣) 著:河上敬介、磯貝薫

深部感覚(固有感覚)をキャッチできる人、できない人

深部感覚(固有感覚)をキャッチできる人は心地よい変化をだし、キャッチできない人は変化を出せないで首を傾げている。深部感覚(固有感覚)は自らの動きで生じた内部の刺激を感知し感覚にしなければならない。変化を出せない人は末端の手足の機能が十分でない傾向にある。手足の機能を回復し「手ごたえ」の感度を高めることで感覚を認識し知覚に変換しやすくなることが多い。

次回は肩関節周辺の解剖学的特徴と機能回復についてです。

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深部感覚
▲構造動作トレーニング三部作完成!(骨盤おこし、動トレ、深部感覚)

 

 


 
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