
4月から始まった名古屋・構造動作研究会は2016年の最終会だった。
リハビリの目標設定として、
の大まかに2つ。
構造動作研究会では、A本来あるべき状態への回復 、についてリハビリの質を高めたいと考えている。
今回は、歩行がテーマでいわゆる運動学の基準になる「歩行」を分解、解剖した。
運動学の「歩行」というのは極めて複雑なメカニズムを理解しなければならない。
歩行周期は立脚相と遊脚相に分けられ、各相はいくつかの期に分けられる。立脚相は地面に着いている側の脚で、「踵接地-足底接地-立脚中期-踵離地-足指離地」の要素から成る。
▲基礎運動学(医歯薬出版株式会社)著中村隆一・斎藤宏
構造動作研究会では、体の真下に足底接地する歩行を推奨している。上半身が運動方向へ移動して、それを脚が支持する、という連続が歩行ということになる。
▲趾からカラダが変わる(日貿出版社) 著中村考宏
体の真下に足底接地するのは、衝撃になる圧ををダイレクトに分散するため。運動学の「踵接地-足底接地-立脚中期-踵離地-足指離地」という歩行モデルでは、衝撃が大きいく圧を分散できない。
▲趾からカラダが変わる(日貿出版社) 著中村考宏
体の真下に足底接地することで衝撃を緩和するとともに地面から力を受けやすいことが利点になる。歩行において重心移動を円滑に行うことは、快適な動作を獲得する上で重要である。
しかし、運動学の歩行モデルから体の真下に足底接地する歩行に切り替えるためには歩行訓練だけでは難しい。それは、体の真下に足底接地するための下肢骨の支持性の獲得と地面の状況をモニタリングするための深部感覚(固有感覚)を敏感にしなければならないからである。
これらの条件をクリアして、上半身が先導する歩行の自然発生を待つ。上半身が先導する歩行感覚がわかるようになったら、足底接地を精密にしていく。
まず、やらなければいけないことは四つ這い位を覚えること。下位腰椎部、仙骨部の運動自由度を取りもどすことが最難関。四肢骨の支持性を最大限に活用し姿勢保持のための筋肉の調節を最小限にすることがポイント。
つづいては、しゃがむ動作における重心移動を円滑にする。これまでに動かしていなかった足関節の可動方向を丁寧に探り動きをつくっていく。スクワットは、腕で重心をコントロールして支持基底面内の重心線が中心近くを維持する。
しゃがむ動作は、衝撃を緩和するための脚を獲得するためにも大切な基本動作である。怪我が多い人というのは、フル・スクワットが苦手な傾向にある。
今回も牧神の蹄が大活躍だった!
春から全9回に渡って構造動作研究会を進めてきて復習してみることで新たに発見することが多かった。深部感覚(固有感覚)を活性化するためのリハビリというのが、思ったよりも情報が少なく、取り組んでいる医療機関が少ないので、今後もさらに研究を進めていきたいと思います。来年の構造動作研究会の詳細につきましては、テーマや課題を検討し、先生方と日程を調整したいと考えています。今後ともよろしくお願い致します。