今年から技アリ企画「東京・構造動作トレーニング教室」は第3週末に変わりました。これまでの第4週末の予定に合わせて下さっていた常連の方にはご不便をおかけしますが今後ともよろしくお願いします!!
11年前の「東京・構造動作トレーニング教室」第1回目の講座は「骨盤おこし」トレーニングでした。その「骨盤おこし」は今もアップグレードを重ねています(トライアングルベース)。そして、股割り(ロールオーバー)、足指トレーニング(牧神の蹄)、ロウギアランニング(テンポ&ビート)、所有感覚(深部感覚)などのトレーニングも充実したものとなりました。
この講座を企画して下さっている世話役の動作術・中島章夫先生には、長い目で構造動作トレーニングを育てていただき感謝しています。さらに、必要としている方達のお役に立てることができるよう精進していきたいと思います。
ラボでは、機能的肢位について検討しました。社交ダンスの中井理惠先生が月刊「ダンスビュウ」にコラムを連載をしています。今月号の記事でダンスの世界チャンピオンアルーナス&カチューシャのモーショーンキャープチャー計測データをもとに理想的な身体操作を提案しているものを解説してくれました。そして、理惠先生が世界チャンピオンのダンスを体現するための姿勢の提案「解剖学的肢位と機能的肢位」をコラムに記しています。構造動作トレーニングの機能的肢位は、安定していて、強く、直ちに次の動作へ移行できる姿勢です。ダンスに限らず、人にとって自然な姿勢なのです。
足指トレーニング講座では、足の筋肉の収縮率を上げるとともに牧神の蹄を使って足指の巧緻性を高めるトレーニングをしました。足の握り込み、足関節の底背屈をするときにすねの前面の筋肉、ふくらはぎの筋肉の収縮率を確認しながらおこないましたが、ほとんどの参加者が下腿三頭筋や長趾屈筋が使えていませんでした。運動に作用する筋肉が正しく機能することが大切です。そのためには関節運動と骨のアライメントを正しい方向と位置でトレーニングを心がけてください。
牧神の蹄(足指トレーニングブロック)を使ったトレーニングでは、小指と薬指のMP関節を確実に屈曲することが大切です。そして、足のアーチ構造をキープして足関節、膝関節、股関節までをやわらかく使えるようにしていきます。積み・降ろしは、親指からでなく小指から掬い上げること。力みなく、ブロックの形にフィットさせる感覚を養ってください。
牧神の蹄≫≫≫
股割り講座では、股関節の屈曲運動から股割り動作をトレーニングしました。股関節の屈曲運動は、接地と体幹をキープすること。はじめての方は股関節屈曲運動が想像以上に難しいことを実感されたと思います。これは、股割りでも同様の股関節の動かし方をしますので、トライアングルベースを捉えて足と体幹をキープするようにします。
久しぶりに古株さんが復帰した。不幸が続き、身辺整理などで心身ともに大変だったそうで、皆とトレーニングして錆びついた身体に潤滑油が入り、モヤモヤした心がぱっと晴れたようでした。
指先から身体を整える所有感覚講座では、足の所有感覚を養い身体を整えるトレーニングをおこないました。まずは牧神の蹄に乗って身体を整えながら足のアーチ形成に集中します。そして、足指のジャンプ運動で指の末端が明確になるように接地を整えました。自分が思っている指の末端が実は中枢よりだったということがよくあります。触感だけでなく、視覚を利用して実際に目でみて確認することが大切です。
陸上競技の指導者の方とケニア(黒人)選手と日本選手のフォームや接地の違いについて話をしていたが、私自身も接地位置については実感がでてきたので、ケニア選手の走り方の理解が深まったようだ。理想的な接地位置は身体の真下になる。身体の真下に接地することによって動作の際に生じる衝撃をやわらげることができるのだ。さらにハムストリングスなどの跳躍筋が作用しやすくなり、快適な動作をおこなうことができる。
先日紹介いただいた『陸上競技チャンピオンへの道』 著パーシー・セルティの影響でロウギアランニングが楽しい。170、150、140、130テンポ、さらにビートを16分音符で身体を細分化する。そして、セルティがいう120テンポをめざしたい。
故障をする選手は、走る動作に何かしら無理がある。それが何かを探し出し、解決策を導き出すことが重要だ。それは、例えば足の機能的な問題が低下しているのに走り方のフォームや接地をアプローチしていても問題は解決しないからだ。正しい知識を持ってリハビリをおこなうことが大切です。