4/20-21 東京・構造動作トレーニング講座のこと。
講座終了後、中島先生達とお茶をしていた。何気に頭を触ってみると、ずいぶん頭皮がやわらかくなっていた。昔は筋膜リリースで帽状腱膜をアプローチしても弾力性のない硬い頭皮に全く歯が立たなかったが、今では皮膚、帽状腱膜、頭蓋骨の区別がつくくらいにやわらかくなった。柔道で擦れて硬くなっていた耳もやわらかく、耳たぶをひっぱると伸びるようになった。あらためて骨格ポジションの重要性を実感した。
今月も中井理惠先生の月刊ダンスビュウのコラムに注目した。第3回目は世界チャンピオンのダンスを体現するために「全身をつなぐ決め手は頭の位置」について。頭の位置のポイントは耳と鼻を結ぶ線(鼻棘耳孔線)を水平に保つこと。足の安定した接地を得て、脊柱の天辺に頭を収めることによって、動きと感覚の世界が広がります。
また頭の位置は顎関節に影響する。私も今でこそ手足の動きと顎関節の動きが連動するようになっているが、脊柱の天辺に頭を収められなかった時期は、顎関節が固まっていた。特に咬筋などの咀嚼筋が筋肉の形をとどめないほど顎関節の機能低下が著しかった。そのためなのか、親知らずが疼いた時期があり、抜歯をすすめられたことがあった。私自身は抜歯しないで治す方法を模索したかったので今に至るが、顎関節の機能を取りもどしてからは親知らずに問題がでることは全くなく抜歯しなくてよかった。
顎関節は手足の動きと連動する仕組みになっているので、歯にでている問題も全体のパフォーマンスの問題として注目するとよい。下顎骨は大腿四頭筋や腹筋群の影響を受けやすい。逆に顎関節の不調があれば大腿四頭筋や腹筋群に問題がないかをみてみる。そう考えるようになると、股関節の動きを実感することが重要になる。トレーニングは部分でみるのではなく、全体をみすえておこないたい!
▲日本人体解剖学第一巻(南山堂)著 金子丑之助