8月の構造動作トレーニング・東京教室「Takahiroラボ」は、股割りトレーニングのルーティーンを実習した。外出を控え、自宅で過ごす機会が増え、運動不足やストレスから身体的にも精神的にも健康を脅かす悪循環に陥っている人が多い。自宅でも、自分がj自信をもって取り組める、自分の心身にとって効果的なウォーキング方法や運動方法を身に付けておくことは、健康二次被害の予防になる。
構造動作トレーニングでは、股割りと足指トレーニングを併用しておこない、下肢の連動性を良好にし、股関節の可動域拡大、円滑な動作をおこなえるようにしていく。
足指のトレーニングは、趾節間関節、距腿関節などの可動域拡大、足の運動に作用する筋を正常にし、足の末端の巧緻性を高め、下肢の連動性を良好にするとともに、ウォーキングや動作で生じる衝撃を緩和できる足をつくる。
牧神の蹄を使う場合は、ブロックの積み下ろし運動、ブロックを4個並べてブロックに足をあわせるフィット感覚を養う。パソコンなどのデスク作業をするときに、足元にブロックを4個ならべて足をフィットさせ、力みのない姿勢を練ることも、下肢の連動性を良好にするのに効果的だ。
股割りトレーニングは、中心力を維持し、四肢の自由度を高め、しなやかに動作をできるようにするためのトレーニングだ。足の指先、手の指先、頭の天辺まで意識が通った状態でトレーニングをおこないたい。
股割り動作は、床に骨盤を立てた位置で座り、股関節を外転、外旋で脚を固定し、重心を前方へ移動するとともに体幹を保持し、股関節を屈曲し、恥骨結節から下腹が床に接触するようにする。
股割りの動作をするときは、重心を前方へ移動し、股関節が円滑な運動をおこなえるようにする。床に伏せてしまうような股割りの方法は、重心が下方へ移動し、股関節の運動を止めてしまうのでNG。
構造動作トレーニングに基づく股割りトレーニングでは、恥骨結節と坐骨結節を結ぶ三角形を骨盤底面にし、坐骨結節が後方に確認できる骨盤の位置をスタートポジションにする。いわゆる、骨盤を立てるポジションだ。骨盤を立てた状態でスタートポジションがつくれない場合は、深部感覚を養うことが必要。また、クッションなどで高さを調整して、正しいポジションで股割り動作をおこなうことが大切だ。
開脚幅は、自分の股関節をコントロールできる股関節の可動域でおこなう。股関節の可動域を拡大したいからと、無理に開脚幅を稼ごうとしても、自分の股関節をコントロールできない股関節の可動域では、結局、重心移動を円滑におこなうことができず、股割りトレーニングにおいて効果が期待できない。開脚幅の指標は、足関節底屈で小指側が床につく股関節の可動域。
股割りトレーニングは、回数よりも正確な動作を確実におこなうことが効果的だ。股割り動作で股関節の屈曲に作用する筋はお腹の深部から太ももの付け根に付着する大腰筋。正しい四肢と体幹の連動で、しなやかに動作ができるようにトレーニングをしたい。
8月の構造動作トレーニング・東京教室「 所有感覚メソッド 」は、意識下の感覚と運動の循環を良好にするための深部感覚ルーティーン・ペアワークを実習した。
深部感覚は、皮膚や粘膜の表面ではなく、それより深部に存在する感筋・腱・関節・骨膜などにある受容器によって起こる感覚で、固有感覚ともいわれる。位置覚、運動覚、重量覚などを感知する感覚。人は深部感覚によって、目を閉じていても手の位置や曲がりぐあい、その動きを感じることができる。牧神の蹄を使って、感覚と運動の仕組みを理解し、深部感覚が循環する条件を整える。
深部感覚ルーティーン・ペアワークをおこなうときに重要なことは、空間づくりである。このメソッドで、何を目的におこなうのか、ということを各自理解していなければならない。ペアワークの主が誰であるのか、サポート役は術者になってはいけない。主になるものが、内部に生じる刺激を感知し、感覚にする。サポート役が術者になってしまうと、外部刺激を与え、主になるものが感覚にできなくなり、ペアワークの目的から外れることになる。
ペアワークでは、感覚の順応を味わい、感覚というものの理解を深める。生物が持続的な環境の変化に対処して、その生理的機能などを変化させ、生活を維持しようとする過程を順応という。刺激が持続的であるときにしだいに感覚が鈍くなる「なれ」の現象を感覚の順応という。
ペアワークの利点は、サポート役がいることで、重力下だけでは感覚にできない重さを感覚にできることである。この重さによって、各骨の形状にとって、力学的に最も強度を発揮できるポジションを感覚にすることができる。
ひとりでも深部感覚ルーティーンをおこなうことができる。ひとりでおこなう場合は、やりやすい部位が限られてくるが、全身おこなうことができる。
深部感覚ルーティーンで各部位のアプローチをおこなうことによって、様々な感覚、そして身体が変化する。ルーティーンワークは、自分にとって良い感覚、自分にとって良い身体の変化、自分にとって良い運動感覚を重ねることが大切だ。
私も参加者と組んで深部感覚ルーティーンを一通り体験する。 やはり、空間つくりのためには、深部感覚を共有することが必要なのだと思う。
それぞれのアプローチで、感覚の変化を確認する。感覚の変化を確認し、その変化を言葉で表現する。自分にとって良い感覚入力、運動出力をし、良質な変化を繰り返し、身体に重ねることで、感覚と運動の循環を良好にし、身体を良好な状態へ変化させることができる。 ひと通り、ペアワークを体験して、身体がまとまる良い感覚があった。参加者たちも、施術による外部刺激と違った、深部感覚の味わいができたようで、良かったと思う。
8月の構造動作トレーニング・東京教室「股割りトレーニング」は、骨盤のアーチ構造を理解し、中心力を維持し、四肢の自由度を高め、しなやかに動作ができるための実習をした。
構造動作トレーニングに基づく股割りトレーニングでは、坐骨結節を後方に確認できる位置をスタートポジションにしている。これは、骨盤という特殊な形状をした骨が力学的に最も強度を発揮できる位置であることと、股関節が自由度を発揮できる位置であることからスタートポジションに採用している。坐骨結節を下方に確認できる位置をスタートポジションにしている人からすると、骨盤が前傾しているという感覚だが、構造動作トレーニングでは、このスタートポジションから骨盤の前傾(股関節の屈曲運動)をトレーニングしていく。
構造動作トレーニングに基づく股割りトレーニングでは、恥骨結節と坐骨結節を結ぶ三角形を骨盤底面にし、坐骨結節が後方に確認できる骨盤の位置をスタートポジションにする。
開脚ポジションで、股関節の位置を確認するさいは、大腿骨の大転子を骨指標にする。股関節は、英語でヒップジョイント、つまり、お尻の関節。大腿とお尻のつなぎめになる関節だ。
立位で、股関節を確認できたとしても、開脚ポジションになると股関節を見失いやすい。どのような姿勢においても、自分の股関節の位置を把握していたい。開脚ポジションで股関節を確認するさいに、脂肪や肉が邪魔をしてわからない場合は、床と大腿の隙間から大転子を引っかけるように確認するとわかりやすい。股割りトレーニングは、股関節の位置を明確にして、確実に股関節を動かすことが大切だ。股割りトレーニングで効果が出せない場合は、股関節の位置が不明瞭な場合が多い。
また、股割りトレーニングで効果が出せない場合は、脚を正しく固定できていない場合が多い。開脚ポジションにおいて下肢のアライメントが整った状態で、屈曲動作をするさいに、脚を維持する。脚を維持できないというのは、大腿が内旋方向に傾く、爪先が前に倒れる、足首がゆるむ、など、股割り動作で脚を固定できず倒れてしまうのだ。
脚を維持するためには、下肢のアライメントを正しく配列し、各関節の運動方向をそろえ、各関節、脚を維持するための筋を作用する状態にしなければならない。
足関節背屈では、長趾屈筋、長母趾屈筋を収縮、前脛骨筋、長趾伸筋、長母趾伸筋を収縮、そして、下腿三頭筋、後脛骨筋が伸張する状態にする。足関節底屈では、下腿三頭筋、後脛骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋を収縮、そして、前脛骨筋、長趾伸筋、長母趾伸筋が伸張する状態にする。足の感覚が薄く、脚を維持するのには、不十分な足の状態のことが多いので、足指トレーニングを併用すると効果的だ。
股関節の屈曲運動は、脚を固定し、体幹を保持したまま、重心を前方へ移動する。股関節の屈曲運動は、骨盤を前傾する運動だ。運動の際に背中が丸まって、猫背になったり、反り腰になる場合は、骨盤と胸郭の配列が崩れている。骨盤と胸郭の配列を正しく保持することが体幹をキープすることになる。体幹を保持して、重心を前方へ移動すると、恥骨結節から下腹の順に体幹が屈曲される。また、恥骨結節から下腹の順に体幹が屈曲されていても、脚が固定されていないことが多いので、脚の確認が必要だ。
股割り動作は、床に骨盤を立てた位置で座り、股関節を外転、外旋で脚を固定し、重心を前方へ移動するとともに体幹を保持し、股関節を屈曲し、恥骨結節から下腹が床に接触するようにする。正しい四肢と体幹の連動で、しなやかに動作ができるようにトレーニングをしたい。
8月の構造動作トレーニング・東京教室「骨盤おこしトレーニング」は、骨盤のアーチ構造を理解し、 上半身、骨盤から股関節を介して伝達する力を分散し、大腿骨に伝わる骨格位置で動作ができるようになるための実習をした。
構造動作トレーニングでは、坐骨結節を後方に確認できる位置をスタートポジションにしている。これは、骨盤という特殊な形状をした骨が力学的に最も強度を発揮できる位置であることと、股関節が自由度を発揮できる位置であることからスタートポジションに採用している。坐骨結節を下方に確認できる位置をスタートポジションにしている人からすると、骨盤が前傾しているという感覚だが、構造動作トレーニングでは、このスタートポジションから骨盤の前傾(股関節の屈曲運動)をトレーニングしていく。
坐骨結節を下方に確認できる位置をスタートポジションにしている人は、股関節や腰椎など脊柱に負荷をかけ故障しやすい傾向にある。これは、坐骨結節の2点で体重を受けるので、接している部分のお尻が痛くなる、また、肛門を圧迫するので痔になっている人が多い。そして、骨盤の形状に対して不安定な位置、骨盤のアーチ構造が生かされていないので股関節を潰すような力がかかる。運動においては股関節の自由度が発揮できず、可動域が狭く、股関節が硬い傾向にある。
構造動作トレーニングでは、恥骨結節と坐骨結節を結ぶ三角形を骨盤底面にし、坐骨結節が後方に確認できる骨盤の位置をスタートポジションにする。
骨盤のアーチ構造を備えて、上半身、骨盤から股関節を介して伝達する力を分散し、大腿骨に伝わる骨格位置で動作ができるようになるためには、脚のアライメントを正しく配列し、安定した接地ができる足で身体を維持できるようにすることが必要だ。
自分は逆猫背、だという参加者がいた。逆猫背という表現をはじめてだったので聞くと、小便小僧の像のような姿勢で、耐えていないと後へ倒れてしまいそうなだ。他にも、猫背や反り腰の姿勢が問題になるが、下肢の要因ばかりでなく、胸郭と骨盤の位置関係が維持できていないことも要因になる。
牧神の蹄をつかって自宅でトレーニングをしているが、上手くブロックをつかめない、という参加者がいた。足の小指と薬指の感覚が薄く、牧神の蹄を積む、降ろすという運動をおこなうのだが、正しい感覚入力ができていなかった。 運動は、正しい感覚を入力し出力することが大切だ。 この感覚と運動の循環が良好になるように、正しい運動の出力ができるまで感覚と運動を繰り返し上書きする。
正しい感覚の入力をするのには、牧神の蹄を4個つかって、丸いブロックの形にあしをフィットさせる。足の指先は、ブロックの縁の裏をとらえるようにする。足のアーチ構造は、一歩一歩の衝撃をやわらげるショックアブソーバーの役割がある。骨盤のアーチ構造と共に体重を分散して、しなやかに動作をおこなえるようにしたい。