11/20-21 構造動作トレーニング・東京教室

11/20-21 構造動作トレーニング・東京教室

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Takahiroラボ ダンサーの足のケア母趾球や舟状骨の痛み

11月の構造動作トレーニング・東京教室のTakahiroラボは、中井理惠先生の提案で踊る人たちに多い足の痛みをセルフケアする方法について検討、実習した。足の状態によりセルフケアができる範囲がある。



まずは接地の際の足の状態を確認する。立位の際は足裏全体でフラットに接地できている足が正常。足を故障しやすい場合は、足の指先が浮いていて足裏全体で接地できていないことが多い。



つづいて、筋肉の作用状況を確認する。前脛骨筋、長母趾伸筋、長趾伸筋、長短腓骨筋、長母趾屈筋、後脛骨筋、長趾屈筋、下腿三頭筋、短指伸筋、足底筋群。足を故障しやすい場合は、主動作筋と拮抗筋の作用が上手く機能していないことが多い。そして、 距腿関節、横足根関節、踵立方関節、足根中足関節、足の指節間関節の関節運動の方向の軌道を確認する。足を故障しやすい場合は、関節運動の軌道が反れていることが多い。



足のセルフケアをしたら、立位の際のセンターを調整する。センターの調整は左右だけで留まらず、前後立体的な調整が必要である。講座終了後、これから娘さんのバレエダンスの上演を鑑賞に行くという男性から、顎関節と股関節の関係について質問があった。体の動きはセンターと手足の動きを総合的に捉えることが大切だ。センターがズレていたり、手足の動きに左右差がある場合は、顎関節や股関節に左右差が生じやすい。結果、動作のつまりに発展しやすいので注意したい。

深部感覚 プリエや四股の股関節外旋運動を円滑にする深部感覚

11月の構造動作トレーニング・東京教室の深部感覚は、プリエや四股の動作で必要になる股関節の外旋運動を滑らかにするための深部感覚を自習した。



股関節の外旋運動を円滑にするためには安定した足元の土台が欠かせない。安定して接地できる足には感覚と運動が備わっている。しかし、感覚が不足気味の傾向にあるので、足の感覚を養うための牧神の蹄トレーニングを1時間こなす。



股関節の外旋運動が苦手な人は、牧神の蹄に長時間乗っていられない傾向にある。足と接触する牧神の蹄や床などにフィットさせる感覚が鈍いため、接触する際に力みを集中させてしまい、十分な軸足をつくることができず、股関節を上手くコントロールできないのだ。



足の感覚と運動の循環を良好な状態にする。筋肉は主動作筋と拮抗筋の作用を良好な状態にする。関節は運動の軌道を良好な状態にする。



股関節の外旋運動を円滑におこなえる人は、股関節の位置、動きを鼠径部ではなく、お尻でとらえることができる。股関節は体の前ではなく、後にある。足の指先から股関節を感じれるようにしたい。



安定した足の土台づくりの次は、深部感覚ペアワークで体の芯になる、骨格を明確にし、盤石な姿勢を保持し、股関節の自由度を高める。



深部感覚のペアワークでは、重さを貸す側、借りる側の目的を間違えないようにしたい。重さを貸す側が術者になっていることがある。重さを借りる側が自分の術者になって、良質な感覚を蓄積し、実体にすることが大切だ。



体の芯の骨格が明確になると、余分な力みがたくさんあったことに気づく。あまりにも力みが多すぎると、股関節ばかりでなく体を自由にコントロールできない。股関節の外旋運動を円滑におこなうためには、明確になった骨格の位置をセンターに合わせ、左右の軸を安定して支持できるようにする。

股割り 股関節の内旋と外旋運動を円滑にする股割りトレーニング

11月の構造動作トレーニング・東京教室の股割りは、股関節の内旋と外旋運動を円滑におこなえるようにするための実習をした。



ダンスをしている女性、パフォーマンスをしている女性、バレエ経験がある女性の参加があった。皆、いわゆる体がやわらかいタイプだが股関節をコントロールすることができない。もともと開脚がべったりできたとしても、股関節をコントロールできるということとはイコールでない。その違いは股割りに取り組んでみて実感してみなければわからないのだ。



やわらかい女性たちの開脚は、前屈していくと、腰や背中が伸びる。また、前屈とともに股関節が内旋してしまうのだ。股関節をコントロールできているときは、股関節を前屈する際、腰や背中をキープ、股関節の外旋、外転をキープできている。股関節をコントロールできている場合は、股関節の運動に作用する筋肉が機能しているので、お尻は小さく締まって、脚はスーッと真っ直ぐだ。



足の指先、足首の感覚と運動から股関節を感じられるようにしたい。牧神の蹄トレーニングと股割りトレーニングをセットで行うと、股関節の自由度を高めるトレーニングがすすめやすい。



股割りをするときに、おでこや胸を床に付けてしまう人が多い。これは、股関節運動のベクトルを誤解している証拠。



股関節の内旋と外旋の運動を円滑におこなえるようにするためには、股関節の外旋、外転をキープしながら、屈曲で、床に、恥骨と下腹を着けれなければならない。この第一関門で、多くのチャレンジャーが苦戦している。しかし、次のステップに進むためにはクリアするしかない。次は、股関節の切り替えで内旋、内転、伸展する動作へ進む。



膝ポン、爪先ポンは、股関節を感じられるようにし、良い感覚を重ねて実態になるようにしたい。

骨盤おこし 深部感覚で骨や関節や筋肉などの各器官をまとめる

11月の構造動作トレーニング・東京教室の骨盤おこしは、足を治す、腰を治す、肩を治す、など快適に動作をおこなえるようにするための感覚と運動の循環を良好な状態にする実習をおこなった。



外反母趾で舟状骨が落ちている、しゃがむと膝が痛い、腰痛、股関節痛、五十肩、体の中心に力が入らない、猫背、O脚などの症状を自覚している場合は、これらが軽減、良い方向へ変化していくことで、トレーニングの進行度を示す目安になる。しかし、これらの症状を年齢や生まれつきのものだと諦めてしまっている場合は、構造動作トレーニングは無力である。また、トレーニングは自分の体と向き合っていく作業なので、ずぼらな人には向いていない。自分の体と向き合っている方たちが参加してくれるので、私は嬉しく、伝えたいことが溢れだす。



私自身は、このトレーニングを20年ほど続けてきているので、目安になる症状はなくなった。今は体の各パーツの動きを目安にしている。参加者からは、私は講師なので、トレーニングの必要がなく、できてしまっているように見られることが多い。それは、大きな間違いで足の指にしても股関節にしても、私自身まだまだ機能面において改善の余地のあることを自覚し、トレーニングを続けている。それは自分が改善していかないトレーニングを人に伝えることはできない、自分ができていないことを人に伝えることはできない、もっと多くの可能性を見出したいと思う。



快適な動作をおこなえるようにするためには、それに必要な知識を得ること、自分の体の状態を把握すること、トレーニングを積み重ねることが必要だ。身体が変わっていかない、症状を繰り返す場合は、知識が整理されていない、自分の体の状態を把握できていない、トレーニングが足りていないことなどが考えられる。



症状を繰り返している参加者には課題を伝えている。話を聞いてみると課題はこなしている。しかし、調子の良い日が続いていても、日々の暮らしの中で心配事や不安が膨らんでくると、調子を崩すようだ。人にはそれぞれの生活がある。調子を崩しても立て直すことができるように、マイペースでトレーニングを続けていくことが大切だ。



スクワットは骨盤をおこしたポジションで動作をおこなう。一般的には、スクワット動作ができるものとして足腰を鍛える。そもそもスクワット動作とはどのようなものなのかを考えることがない。スクワット動作をするときに膝が内に入ってしまう場合は、膝を意識して動作をすることではなく、膝が内に入らないで動作ができる脚にすることが大切だ。スクワットの意味は、しゃがむ。スクワットは正しくしゃがめるようにするためのトレーニングなのだ。



構造動作トレーニングは、骨格位置、関節運動の方向、筋肉の作用などを総合的に捉え、動作を円滑におこなうことができるようにトレーニングを進めていく。トレーニングの肝となるのは深部感覚だ。深部感覚が養われることにより、骨や関節、筋肉などの各器官をまとめ上げることができ、重心移動を円滑におこなうことができる体の状態へステップアップする。



深部感覚のペアワークをおこなう際のポジションは、機能的肢位でおこなう。仰臥位では力みやすい関節、術者と受け手の関係について解説した。



ペアワークでは自らの調整力に集中することができる。術者と受け手が入れ替わってしまいがちだが、ワークの意味をしっかり理解したい。



深部感覚ペアワークで、体が軽い、体が楽、身体に芯が通る、すぐに動き出せる、など参加者から様々な感覚表現を聞くことができる。構造動作トレーニングでは、何かのアプローチをしたら、その変化を確認する。これを習慣にしていくと、良い変化、悪い変化、変化なし、の中から良い変化を高い確率で得ることができるようになる。良質な変化を重ねることで深部感覚が養われるのだ。



今回は、前日に治療院で施術を受けて講座に参加した方、講座に参加してから施術の予約を入れる方がいた。この2年、構造動作トレーニングに励んでいる人たちの施術効果を観察してきたが、非常に効果が高い。推測だが深部感覚に施術が何かしら働きかけることでよい結果につながるのではないかと考えている。いずれにせよ、深部感覚を養うことにより体をまとめ上げることができるので、良好な感覚と運動の循環をつくりやすい。