今回は愛知県一宮市にある中日文化センターでウォーキング講座をおこなった。えにし治療院がある三重県桑名市から会場までは車で1時間ほど。参加者は普段からウォーキングをされている方、山登りをされる方がほとんどだった。また医療機関で腰椎すべり症、坐骨神経痛、外反母趾、膝痛など治療しているが、一進一退、歩き方から見直してみようと参加される方たちもあった。
日常動作を見直し、その質を高めることは、症状の改善ばかりでなく、肥満の予防にもなる。痛みなく、体をすっきりと、快適に動作をおこなえるようにしたい。
今回は、初めてソフトタップウォーキングを紹介し実習した。ウォーキングのイメージは人それぞれ。歩く動作も個人差がある。まずは、イメージと動作をリセットする。歩行動作とテンポの関係を体で覚え、枠にはめていた歩行動作の枠を取り払い、自由に動ける体の感覚を実感する。人によっては歩くことが軽く感じられ、また楽しくなって踊りたくなるという人もいた。長距離を歩いても、疲れなく、痛みなく、効率の良い動作ができるようになりたい。
講座のはじまりに、浮き指をチェックしたが、参加者全員の足指が浮いていた。講座終了後は、親指と小指が浮いていても、その他の指は接地できていた。
歩行動作で作用する筋肉はすべて働く状態にしておきたい。その筋肉のチェック方法と働く状態にする方法を実習した。
ふくらはぎの深層筋や外旋六筋のチェック方法と股関節の動きの確認方法を実習した。
ウォーキングをおこなう際は、感覚と運動の循環を良好な状態で歩行し動作の質を高めたい。そのために必要な五感のスイッチをONにする方法を実習した。
講座終了後、今回の講座でおこなったエクササイズを自宅で何回、何セットおこなえばよいのか、という質問があった。自分のペースで、出来る分、というのが私の答えだ。
ソフトタップウォーキングは、足関節の底屈運動の可動域が必要になる。足関節の正しい方向と動きを身に付けることが大切だ。
そして、接地衝撃を緩和するための足の状態を良好にしておくこと。
前回の津中日文化センターにつづき、今回の講座も満席ということで、たくさんの方にご参加いただきました、ありがたいかぎりです。ご参加いただいた皆さまには、質の高い歩行動作を身に付け、快適に暮らしていただきたいと思います。
健康維持促進のために、走ったり、歩いたりしているが、膝や腰が痛くなるという人は少なくない。毎日、2時間近くウォーキングをしているが、左腰が痛くなるという人。
山登りをすると右足、股関節が痛くなるという人。ランニングをしているが、膝の手術をした箇所が度々痛くなる人。体の状態は個人差があり症状も様々だ。
相手がいる競技、柔道では相手の体重が膝に乗って靭帯や半月板を損傷することがある。歩いたり、走ったりして体の各部が痛くなるというのは、自重による損傷ということになる。自重のコントロールが、動作で適切におこなわれず、症状が出現する体の状態に発展しているのだ。その原因には、体の各部の機能低下や運動基礎感覚のズレなどが重なって、誤った体の使い方になっていることが多い。動作フォームを修正して体の使い方を修正すれば問題が解決するのかというと、問題が解決する人もいれば、問題が解決しない人もいる。問題が解決しない人は、体の各部の機能低下や運動基礎感覚のズレなどの原因を取り除かなければいけない。
運動基礎感覚のズレを修正するには専門家でないと難しい、が、一方で体の各部の機能低下を回復することは自分でできることが多い。
体の各部の機能低下を回復するのには、運動と感覚の循環が良好になる状態をめざす。カルチャーセンターの講座では牧神の蹄の簡易版セルスポンジを使って足の状態を確認した。
自分の足の状態を自覚できれば、次は足の機能を回復していく。
体の機能を回復していく方法は、いろいろ紹介したので、自分ができるペースで進めてほしいと思う。