7/16-17 構造動作トレーニング・東京教室

7/16-17 構造動作トレーニング・東京教室

7/16-17 構造動作トレーニング・東京教室

構造動作トレーニング・東京教室は、この7月で15年目になりました。はじまりは2007年の7月に中央区で「骨盤おこし」セミナーを開催しました。世話役の動作術・中島章夫先生のおかげで、毎月上京し、参加者の皆さんに「構造動作トレーニング」をお伝えすることができます。今後ともよろしくお願いします!


執筆:中村考宏

柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。股割り歴20年、MATAWARI JAPAN 代表。パーソナルトレーニング。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細

姿勢の緊張を解く「力の抜き方」機能的な動作を身に付ける

7月の構造動作トレーニング・東京教室「Takahiroラボ」は、「力を抜く」ということを検証し、実習をしました。

「力を抜く」とは?

ダンスジャルダン中井理惠先生から月刊ダンスビュウ8月号のコラム「中井理惠のアルーナス組のダンスを体現するために#25 力を抜くとは?(その2)」の解説をしてもらいました。

しなやか、優雅、美しい動作

ワールドクラスの選手の動作は、しなやか、優雅、美しい、など様々な言葉で表現されます。トップコーチャーが、一般の選手の動作をみると、それに比べ余分な力が動作の妨げになっているようです。これは技術だけの問題ではないようです。ワールドクラスの選手はあきらかに立ち姿から美しい、要は動作を生み出す姿勢が一般の選手よりも機能的だということがいえます。一般の選手は、力を抜くことで動作の改善を計ろうとしますが、それが上手く人もいれば、そうでない人もいます。そうでない人は、機能的な姿勢を見直す必要があります。ワールドクラスの機能的な姿勢は、滑らかな動作を生み出します。それは感覚と運動の循環が良好な状態にあるからです。片や一般の選手の姿勢は感覚と運動の循環が良好な状態ではありません。その姿勢には、動かない筋肉や関節がたくさんあるのです。ですから余分な力を抜くために努力をしたとしても、動かない筋肉や関節の代償をして余分に力を入れているかもしれませんので、感覚と運動の循環が良好な状態になることはないのです。

力を抜くための努力はしない

機能的な姿勢をつくるためのトレーニングは、感覚と運動の循環が良好な状態になる骨格位置を求めます。そして、各関節の運動方向を揃え、筋肉の収縮率を上げていきます。動かない筋肉や関節は、関節の運動方向を見失い、筋肉を収縮することができません。体の骨格は深部感覚で保持することができます。姿勢が崩れやすい、姿勢が崩れている場合は深部感覚が低下しています。骨格の安定感を指標に深部感覚を高め、関節と筋肉にアプローチしやすい状態をつくることが大切です。構造動作トレーニングでは、力を抜くための努力はしません。それよりも、動かない筋肉や関節を代償して余分な力が入らない機能的な姿勢をトレーニングします。動かない筋肉や関節は、硬く感じられますので、マッサージをしてやわらかくすればよいと考えがちです。なぜ、それらの筋肉や関節が硬く感じられるのか。その原因にアプローチしなければ動かないものが動くようにはなりません。その原因にアプローチせずに、硬い部分をゆるめたり、ほぐしたりしていると、感覚と運動の悪循環を招きかねません。注意が必要です。運動は重心が移動することです。骨格、関節、筋肉、それぞれの役割を明確にし、効率よくトレーニングに励んでください。

重力に逆らわない姿勢「深部感覚トレーニング」体を認識する方法

7月の構造動作トレーニング・東京教室「所有感覚メソッド」は重力を正しく受けるための深部感覚トレーニングを実習しました。トレーニングの目的は滑らかな動作を生み出すための重力に逆らわない自然な姿勢を身に付けることです。

体を認識する感覚

深部感覚は体を認識する感覚です。もし、この感覚が鈍かったら体の各パーツのつながりが途切れていることにも気づかず、また体に無理をかけていることにも気づかないでしょう。体がダルイ、重い、痛いという感覚は、何かを感知して自分に知らせている。その何かを感知するすべが深部感覚なのです。深部感覚を研ぎ澄まし、体の声を受け取ることで体に新たな変化が生まれてきます。手のそれぞれの指を末端、外側、内側、爪の部分に分けてとらえます。その中で指先の末端を確認します。指先の中には、末節骨という骨があります。この骨の末端が指先の末端です。手は日常的に使っているという思い込みから、特に軽く考えてしまいがちなパーツです。トレーニングでは、手の平の細かな筋肉まで、丁寧に機能回復をしていくことが大切です。

足のアーチ構造

足は、体を安定して支持することができ、動作の際に生じる接地衝撃をやわらげることができる状態が正常です。一般には母趾球、小趾球、踵の3点で体を支持するといわれますが、5本の指先と踵を支点にアーチ構造を備えた方が、感覚と運動、さらに強靱な支持性を備えられます。足の指からすねの骨までを、すべての関節でつなげ、地面からの衝撃をやわらげ、体を安定して支持することができるように、アーチをつくることが大切です。

牧神の蹄

牧神の蹄(足の感覚トレーニングブロック)に足の指をそわせるには、小指、薬指からそわせ、第4-5趾骨・中足骨、立方骨、踵骨のラインを安定させることを優先します。各パーツのトレーニングから牧神の蹄を使って手足の末端をつなげるトレーニングをおこなっていきます。

深部感覚ペアワーク

深部感覚のペアワークは、パートナーから重さをかりることで、骨の安定感、骨の丈夫な感覚がわかりやすくなります。深部感覚トレーニングで姿勢の中に骨格を入れ、重力に逆らわない自然な姿勢を身に付けていきます。そして、正しい動作をトレーニングしていくことが大切です。

股関節が硬い?開脚ができない?「股割り」で神経系統を構築する

7月の構造動作トレーニング・東京教室「股割りチャレンジ」は、スクワット、股関節屈曲運動、股割りの順で股関節を練り、足腰の動きを良好にした。

構造動作理論に基づく股割

構造動作理論に基づく股割りは、動作を円滑におこなえるように訓練する。これは、私が20年前に股割りをはじめて間もないときに、それが訳も分からないまま股裂きをやってしまったことが原因で筋を切って歩けなくなった経験から解剖学を基にして構築したのが、現在の股割りトレーニングだ。開脚ができない、骨盤が後傾していて骨盤を立てれない、など体が硬い人というのは、股割り動作を行うための神経系統ができあがってないため、細かな筋肉や関節のコントロールができない。神経系統を構築して開脚や骨盤のコントロールをできるようにしていかなければならないが、一般の方は知識や経験がないため私のように股裂きをして失敗してしまう。また硬い体に対して原因がわからないままに、マッサージやストレッチをして体のつながりを分断してしまう。開脚180度前屈ができる体のやわらかい人たちでも股関節の感覚がないために苦労している。これは股割り動作を行うために必要な神経系統ができあがっていない。まずは股関節の位置覚からトレーニングをしていくことが大切だ。

牧神の蹄

股割りトレーニングは牧神の蹄を4個使って足の感覚トレーニングからはじめる。これは足の末端まで神経系統を張り巡らせたいからだ。

股関節の屈曲運動

股関節の屈曲運動は、股関節を自覚したい。はじめてトレーニングされる方たちは、体幹を前屈さえすれば股関節の屈曲運動をしているつもりになるが、実際には腰椎椎間関節の運動をしていることがほとんどだ。
股関節の屈曲運動をすようとすると、股関節に集中してしまいがちだが、足の接地、体幹のキープ、体全体でおこなう運動だということを理解したい。

股割り

同様に股割りトレーニングも体全体でおこなう運動だということを理解したい。股割り動作において神経系統を構築していくためには、細かな筋肉や関節へのアプローチが必要だ。体の中の感覚と運動の循環を観ることができるようにしていきたい。

体の機能を正常にするトレーニング「構造動作」自分の体の操作術

7月の構造動作トレーニング・東京教室「足指先から頭まで、快適動作のための構造動作トレーニング入門」は、体をまとめあげる実習をした。参加者の2人が構造動作トレーニングに参加する理由について、自分の体を思うように操作できないから、できるようにするため、と話してくれた。

自分の体を思うがままに操作する

自分の体を思うように操作できる人というのは、体の機能が正常に働いている。そうでない場合は、体の機能が正常に働いていないことが考えられる。構造動作トレーニングでは、各パーツの感覚と運動の循環を良好にすることで、体の機能を正常する。簡単にいうと、できていないことを、できるようにしていくトレーニングなので、できないことを、できるようにしていかなければ、体の機能は正常にならない。そうしなけれは、自分の体を思うように操作できるようにならないのだ。構造動作トレーニングは、魔法をかけて奇跡がおこるようなトレーニングではない、現状を踏まえ着実に身につけていかなければならないトレーニングなのだ。

牧神の蹄

牧神の蹄を4つ使った足の感覚トレーニングは、足をブロックにそわせる感覚UPから発展してブロックをつかんでブロックにつむことをおこなった。足の感覚とバランス感覚を有するので、椅子の背などを持っておこなうことで体が安定し、ブロックに集中しやすくなる。

スクワット

スクワットは、深くしゃがんだときにお尻が落ちないようにしたい。深くしゃがんだときに踵が浮いたり、お尻が落ちて背中が丸くなるのはNG。これらをキープできる範囲で正確なスクワット動作をこころがけたい。

プッシュアップ

プッシュアップは床を押して体幹を高い位置に移動させる。その際に前腕と上腕の骨の長軸方向をとらえるようにしたい。

深部感覚は体を認識する感覚

股関節を屈曲するときに大腰筋が作用する状態にトレーニングをしたい。自分の体のバランスを自らが認識できるようにしたい。深部感覚は体を認識する感覚。もし、この感覚が鈍かったら体の各パーツのつながりが途切れていることにも気づかず、また体に無理をかけていることにも気づかない。体がダルイ、重い、痛いという感覚は、何かを感知して自分に知らせている。その何かを感知するすべが深部感覚なのだ。深部感覚を研ぎ澄まし、体の声を受け取ることで体に新たな変化をもたらしたい。

【東京教室】構造動作トレーニング「正しい動作を身に付ける」

構造動作トレーニングは、骨格、筋肉、関節、感覚を統合し、神経系統を構築することを目的とするトレーニングです。

構造動作トレーニング・東京教室

第3日曜日(+前日の土曜日)
運動の質を根本から変える構造動作理論に基づくトレーニングを指導します。

構造動作トレーニング・パーソナルトレーニングをご希望の方

当院では、体の不調や故障を改善するための治療、健康増進やパフォーマンスアップのための施術をしています。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけていますので、症状や気になることをできる限りお知らせください。また、遠方から来院される方や集中的にみてほしい方には個人指導・パーソナルトレーニングをしています。小学生からシニア、アマチュアからプロスポーツ選手までサポートさせていただいています。ご希望に応じて、再発予防、健康増進、パフォーマンスアップのトレーニングを指導しています。トレーニングは、ひとそれぞれ体の状態が違いますので、体の状態に必用な内容を指導しています。当院はコロナ対応で業務をおこなっておりますのでご協力のほどよろしくお願い致します。

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