4/15-16 構造動作トレーニング・東京教室

4/15-16 構造動作トレーニング・東京教室

4/15-16 構造動作トレーニング・東京教室


執筆:中村考宏

柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師。2020年三重県桑名市多度町にえにし治療院を開院。股割り歴20年、MATAWARI JAPAN 代表。パーソナルトレーニング。著書「骨盤おこし」で体が目覚める(春秋社)、趾でカラダが変わる(日貿出版社)、他多数。メディア「anan」「クロワッサン」「Tarzan」などで「骨盤おこし」「足指」を紹介。NHKテレビでコロナ禍の運動不足解消エクササイズを紹介。プロフィール詳細

スクワット

東京で動作術の中島章夫先生にお世話になり、東京教室の講座は16年目になります。私は定宿をきめているのですが、10年くらいお世話になった宿が閉館してしまったため、新しい宿のスタートになりました。最初の宿は外国旅行者で予約の取れない状況になり、2件目は閉館、私は2件目の宿が居心地良く、いつまでもあるものだと思っていましたので、残念でした。何でもそうですが、いつまでも有るとは限らないということです。長い間、ありがとうございました。

腰腹開発「臍下丹田」反った引けた腰を立てる、腰を入れる、腰を落とす

4月の構造動作トレーニング・東京教室は、私のマニアックな動画を見て参加された方がいらっしゃいました。腰を立てる、腰を入れる、腰を落とすなどの姿勢や動作に興味があるとのことでした。スポーツや武道をやられている方は、このような腰の表現を見聞きしたことがあると思います。しかし、具体的な方法は示されることはなく、皆さん、漠然と「腰」というものをとらえているようです。

構造動作トレーニングでは、具体的に骨格をとらえ、実感を重ねながら、「腰」をつくっていきます。その「腰」を備えた姿勢を完成させるには、それなりのトレーニングが必要ですが、その方向性を違えていなければ、姿勢や動作の質は向上していくはずです。

Takahiroラボの時間は、スクワットをやりつづけました。参加者は、汗まみれになっていましたが、日頃の運動不足が解消でき、腰のくびれができ、スッとしたと喜んでいました。スクワットは、腰を立てる、腰を入れる、腰を落とす、ということができていれば、楽に動作をおこなえるはずです。

股割り

先週末からだろうか、体のメンティナンスで来院される方たちが、こぞって体調を崩されています。おそらく、日中と朝晩の寒暖差によって、体が冷えやすく、腰痛や体のこわばり感、不定愁訴などの症状を引き起こしているのではないかと思われます。体調を崩している時は、固有感覚の流れも乱れやすく、運動軸のズレや脊柱に変位があっても気づきにくいものです。これらをリセットすることで、体調は回復しやすい状態になります。また、いつも以上に、服の着脱をこまめにし、体温調節の管理に気を付けてください。

腸腰筋(大腰筋)と仙骨の動きで重心を運ぶ

構造動作トレーニングで取り組んでいる股割りは股関節の運動に腸腰筋が作用する状態にトレーニングしていきます。腸腰筋は、大腰筋と腸骨筋からなり、腰椎、仙骨、腸骨、大腿骨小転子に付着します。スポーツや武道をやられている方でしたら、大腰筋という筋肉の名前を聞いたことがあると思います。腸腰筋は体幹と下肢をつなぐ筋肉なので、円滑に動作をおこなう上で、正しく作用させたい筋肉です。私もこれまでに、腸腰筋をトレーニングする方法を探してきましたが、今のところ股割りが最も適していると実感しています。

人の重心位置は仙骨付近にありますから、円滑に動作をおこなうためには、骨盤内を明確に作用させることができるようにしたいものです。

股割りのトレーニングに集中していると、ついつい股関節、骨盤に集中してしまいがちですが、腸腰筋のアプローチに重要なのは、足関節までをとらえることです。足関節は、牧神の蹄で固有感覚を高め、足指・足の筋肉を体幹までつなげて作用できるようにしましょう。

股割りで、どのレベルまで体を開発していくのか、段階には深さがありますが、構造動作トレーニングで方向性を違えていなければ、姿勢や動作の質は向上していくはずです。この日は、開脚ストレッチ、足抜きをやってこられた方が、股割りに挑戦しました。これまでに使ったことがない筋肉を作用させることに、苦戦されていました。それは、開脚前屈の動作に必要以上に筋肉を作用させてしまうことが原因です。筋力の余分を削ぎ落とし、腸腰筋と仙骨の動きで重心を運ぶことが出来るように、操作性をトレーニングしていってください。

深部感覚ペアワーク

お昼頃、道路わきの気温表示計が27度を示していました。先日は江東区の会場で突然の豪雨と雷、すると雹が混じり、しばらくすると、ぱっと青空になりました。気候が何かおかしな感じです。寒暖差で体調を崩さないように注意が必要ですね。

骨で立つ動くために必要な固有感覚トレーニング

骨格の役割は、体を支えること、内蔵を保護すること、です。この役割が、ちゃんとできている人は、世の中にどのくらいいるのでしょうか。少なくとも、私は、できなくなっていましたので、構造動作トレーニングに励んでいるわけです。20年前の脚の怪我がきっかけではじめたリハビリでしたが、今では固有感覚を見据えたトレーニングへと、トレーニングの質が向上してきました。固有感覚は無意識の体の中の感覚の流れですから、当時は、トレーニング効果の実感があったとしても、具体的に固有感覚というものを、目視できるものでもありませんでした。それも、十年単位の積み重ね、あるいは、継続は力なりといわれますが、見たくても見えなかったことが、見えるようになるのは不思議なことです。この場合、見るという漢字ではなくて、観るの漢字の方が適切なのかもしれません。固有感覚を観ることができるようになると、自分の体のパーツが、より理解できるようになります。そうなることで、骨格を扱えるようになるのです。

骨で立つ。これは、意識を体に向けて骨で立とうとしても、無意識の感覚の流れを観ることができなければ、立てられません。具体的に骨が最も強度を発揮する位置(力学)を覚えることが必要だと思います。

構造動作トレーニングでは、固有感覚を高めて、骨格の役割を備えるための方法として、深部感覚のペアワークをおこないます。趾骨、足根骨、脛骨、腓骨、大腿骨、骨盤、胸郭、上肢骨、頭蓋骨、の順に姿勢の中に骨格を配置していきます。

姿勢の中に力学的に最も強度を発揮する骨格が備わることで、腸腰筋と仙骨で重心を運ぶためのトレーニングも理解できると思います。

私は深部感覚のペアワークが好きです。トレーニングは自分の中に向き合うことですから、孤独なのですが、ペアワークはサポートがありますので、安定的に自分の中に向き合うことが出来るのです。

足指トレーニング

先日、10数年ぶりに金山孝之君と再会しました。
ブログ:武術稽古探究・金山孝之
彼には、私の最初の著書である「骨盤おこしで身体が目覚める」(春秋社)、DVD「股割りを極める」(BABジャパン)でモデルを務めてもらいました。当時、構造動作トレーニング・東京教室へ殺陣&剣術の稽古仲間たちと共に参加していました。その中でも、まだ剣術をはじめたばかりのようでしたが、真面目な性格と真摯にトレーニングに励む姿勢が印象的でした。現在は、剣術家・金山孝之として、殺陣&剣術スクールを開催されています。
Gold Castle 殺陣&剣術スクール
クラスは品川、戸塚、深川がありますので、興味がある方がいらっしゃいましたら、是非、ご参加ください!

剣術家・金山孝之&接地力:運動とは重心を移動すること

運動とは重心を移動すること。構造動作トレーニングでは、重心移動を円滑におこなえるようにするための体づくりをしています。まず、機能的な姿勢を安定し保持するための足づくりが欠かせません。機能的な姿勢とは、その姿勢が安定していて、強靭で、すぐさま次の動作へ移行できる姿勢です。動作において、この姿勢を円滑に運ぶための足は、感覚と運動の循環が良好でなくてはなりません。足作りのポイントは、

  • 固有感覚:牧神の蹄
  • 筋肉の作用・関節運動の方向・骨の配列:足指トレーニング

固有感覚と運動器が機能する状態にすることです。

足の骨格配列と関節運動を理解することが大切です。2022 年 4 月改訂、関節可動域表示ならびに測定法の修正がありました。

今回の改訂での主な変更点は以下の通りである。 1. 足関節・足部における「外がえしと内がえし」および「回外と回内」の 定義 外がえしと内がえし:足関節・足部に関する前額面の運動で、足底が外 方を向く動きが外がえし、足底が内方を向く動きが内がえしである。 回外と回内:底屈,内転,内がえしからなる複合運動が回外、背屈,外 転,外がえしからなる複合運動が回内である。母趾・趾に関しては、前 額面における運動で、母趾・趾の軸を中心にして趾腹が内方を向く動き が回外、趾腹が外方を向く動きが回内である。 2. 足関節・足部に関する矢状面の運動の用語 背屈と底屈:足背への動きを背屈、足底への動きを底屈とし、屈曲と伸 展は使用しないこととする。ただし、母趾・趾に関しては、足底への動 きが屈曲、足背への動きが伸展である。 3. 足関節・足部の内転・外転運動の基本軸と移動軸 基本軸:第2中足骨長軸とする。

オーバープロネーションの問題点。走行時に足関節が過剰に内側に回る(回内)ことにより、足関節が着地すると過剰に内側へ倒れ込むようになり、扁平足、外反母趾、鵞足炎、開帳足、シンスプリント、足底筋膜炎などを引き起こす原因になるいわれています。私は、オーバープロネーションになる理由を、足の感覚と運動の循環が良好な状態にないことが、足関節の過剰回内を引き起こすものと考えています。足を機能する状態にすることが必要です。

第一趾末節骨の接地。第一趾末節骨は足のアーチ構造を形成するための要です。足の土台を安定させて、四肢と体幹をつなげて作用できるようにトレーニングをしていきましょう!

構造動作トレーニング

構造動作トレーニングは、骨格、筋肉、関節、感覚を統合し、神経系統を構築することを目的とするトレーニングです。

構造動作トレーニング・東京教室

第3日曜日(+前日の土曜日)
運動の質を根本から変える構造動作理論に基づくトレーニングを指導します。

構造動作トレーニング・パーソナルトレーニングをご希望の方

当院では、体の不調や故障を改善するための治療、健康増進やパフォーマンスアップのための施術をしています。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけていますので、症状や気になることをできる限りお知らせください。また、遠方から来院される方や集中的にみてほしい方には個人指導・パーソナルトレーニングをしています。小学生からシニア、アマチュアからプロスポーツ選手までサポートさせていただいています。ご希望に応じて、再発予防、健康増進、パフォーマンスアップのトレーニングを指導しています。トレーニングは、ひとそれぞれ体の状態が違いますので、体の状態に必用な内容を指導しています。当院はコロナ対応で業務をおこなっておりますのでご協力のほどよろしくお願い致します。

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