積極的な鍼治療(深部感覚)

自分で治す攻めの鍼治療・最新腰痛治療情報から

先日、腰痛治療にかかっているという50代の女性とお話をしました。3年前、朝起きて顔を洗おうと少し身体を屈めたときに腰に激痛が走り、3日ほど激痛で動けなかったそうです。いわゆるギックリ腰の症状。医療機関でレントゲン、MRI、血液検査など、により腰椎椎間板ヘルニアと診断。それから1年ほどは腰椎コルセットを着用、痛みが強いときは痛み止めを服用したそうです。1年後、一向に症状の改善が見られないため病院を転々とし、現在は筋肉に原因があるとのことで筋肉を和らげるためのリハビリに通院中(10か月くらいになる)。症状は慢性的な腰の痛み、1年前から下肢の痺れ、うつ状態。

長期にわたりコルセットを着用していたからでしょう。見るからに腹部の筋肉が委縮して腰が曲がっているようにも見えました。3年も腰痛の治療をして改善しなければ疑問をもつはずです。まずは担当医師に疑問点を納得いくまで質問すべきです。また、現在は筋肉が原因ということでリハビリを続けているそうですが、原因がわかっているのに変化(効果)のない場合はその理由を確認すべきです。

もし、腰の筋肉が硬くなっていることが原因で症状を出しているのなら、なぜ筋肉は硬くなってしまったのか?その理由を改善しなければ筋肉がやわらかくならないのではないか?また、10か月の筋肉のアプローチで症状の改善がみられないのは、なぜか?

私なら疑問に思ったことは必ず質問します。腰痛治療の最新情報もインターネットで簡単に入る時代です。ただし、適切な情報を選択することが大切です。受け身の治療から攻めの治療へ私のおススメサイト≫≫【参考:腰痛に屈するな

治すという攻めの治療

■筋骨格系疾患に対する超音波療法に関する123件の論文を吟味した結果、超音波療法が有効だという科学的証拠は確認できなかったことから、超音波療法をはじめとする受け身的な物理療法は、臨床的に何ら影響をおよぼさないと結論。http://t.co/GDqcE8J

 

腰痛・肩こり・関節痛といった筋骨格系疾患は、治してもらうという受身的な治療より、自分で治すという攻めの治療が重要だということが次々と明らかになっています。

慢性腰痛の鍼治療

■慢性疼痛に対する鍼治療の有効性に関する51件のRCT(ランダム化比較試験)を吟味した結果、鍼治療の効果はきわめて疑わしいと結論。鍼治療の有効性を主張するにはさらなる臨床試験が必要。いずれにしろ物理療法の有効性は科学的に証明されていない。http://t.co/rN78mjH

 

この論文から20年経過した現在、慢性腰痛に対する鍼治療のRCT(ランダム化比較試験)が次々と行なわれ、慢性腰痛には鍼治療が有効という結果が出ています。ただし他の物理療法はほぼ全滅。

深部感覚

私はこの20年鍼治療とは何かを考えてきた

経絡・経穴(つぼ)は未だ科学的に実体がつかめない

つまり、現時点で経穴(つぼ)といわれる部位には何もないということ。

経穴の場所については日中韓で92個のその解釈に微妙な相違が存在した為、2003年からWHO経穴部位国際標準化公式会議が日中韓をはじめとした9カ国2組織が参加して開かれ、2006年に経穴の場所が統一された。【wikipedia】

WHOで経穴の場所が統一されたけれども、私としては実体のないものを安易に使えない。ということで、筋肉を収縮させるために筋肉のモーターポイントに刺鍼しパルス通電、症状を再現(関連痛)できる筋硬結を探し出して刺鍼、運動鍼、いわゆる西洋医学的な考え方での鍼治療が主だった。あるとき置鍼でも変化(効果)が見られることに着目したことがきっかけとなり感覚に注目するようになった。

キーワードは感覚と炎症

意識を外すための刺鍼、経穴位置はなぜそこにあるのか、経穴の意味などを考えているが推測の域を脱しない。唯一、収穫があるとすれば感覚のスイッチになりえるということだろう。コンディショニングでポジショニングのセットにオーソドックスな経穴(ツボ)を用いて置鍼することにより実体となる。そのためには自分で治すという攻めの治療が重要だ。

 

 


 
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